宮城県七ヶ浜町の漁師から新鮮な贈り物!! 七ヶ浜ぼっけ倶楽部「七友会」 は、現在準備中です。

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「やるしかねーべ。七ヶ浜魂見せてやっぺ!」

北で最も小さい自治体で知られる宮城県七ヶ浜町は、主力産業であった農業と漁業が震災で大きな被害を受けた。農業は津波による塩害に苦しみ、漁業は船や漁具が流されただけでなく、福島第一原子力発電所の放射線の風評被害にも苦しむ。

そんな中、新たな海産物のネット販売や田んぼの塩害対策
に活路を見出す人たちがいる。漁業再生に取り組む鈴木直也氏(43歳)と、JA仙台東部営農センター七ヶ浜復興担当を務め農業再生に取り組む我妻卓郎氏(35歳)。震災前は接点がなかった2人だが、震災後に協力し、漁業と農業を組み合わせて「日本一の朝ご飯」を目指すという。

七ヶ浜町は漁業の町です。震災後、漁業を取り巻く環境はどうなりましたか。

鈴木:津波で家と船、漁具が流され、経営はたいへん苦しくなりました。漁師を辞める人もたくさんいました。高齢者はこれから船を作っても、新たに借金するのは厳しいと考えたようです。若手も家族の反対などで、街に出ていった人が多い。やっぱり海が怖くなったのだと思います。

私も避難所生活の時に周りの人から「もうやめたら」と言われましたが、私には海しかありません。漁師が好きなのでやめる気はありませんでした。

震災の2カ月後に船を造り直し始めました。合計で何千万円もの船や漁具が流されてしまって、新たに1000万円ほどを借金して船と漁具をそろえました。一部、補助を受けられましたが、未だに借金の山です。

震災後半年で、漁を再開しました。半信半疑でしたが、魚は戻ってきていて驚きました。

問題は放射能です。漁協で検体して、数値上問題なくても、販売を自粛してくれとの指示がありました。売れなくなった魚の分は、東京電力が肩代わりしてくれることもあります。ただスズキとクロダイが解除になっていません。他の魚も風評被害で安くなってしまって収入が減っています。食べても問題ないのですが、ブランドに傷がついてしまいました。宮城県より福島県の漁師の方が大変だと思いますが。

当初、水揚げ量は震災前と変わりませんでした。ただ、2013年からガクッと水揚げ量が落ちてしまった。それは主力のウニやアワビの水揚げが減ったからです。何百年も続く伝統の潜水漁で、最も稼げていたのがこの2つです。

その理由は、毎年、稚貝を育てる養殖場が震災でなくなってしまったことです。岩手県広田町の養殖場などが機能停止になってしまいました。

稚貝がなければ、いずれ水揚げが減るのは明らかです。そのため生産調整をしました。自分たちで自分たちの首を絞める形になりますが、生活がかかっていたので水揚げをせざるを得ませんでした。

海産物のネット販売を始めたと聞きました。どんな経緯だったのでしょうか。

鈴木:セリはまだ再開していません。今は直接、仲卸業者に魚を販売しています。

そこで漁師仲間6人が集まってネット販売の仕組みを作りました。「七ヶ浜漁師の名物セット」と題して、1セット5000円前後でネット販売しています。3~5月は「白魚、わかめ、あわび塩」のセット、5~8月は「ワタリガニ、あわび」セット、10~11月は「ぼっけ汁、ワタリガニ」セットを販売しています。

海の復興が町の復興につながると考えています。知らない人に魚を食べてもらって、七ヶ浜に立ち寄ってもらいたいのです。

七ヶ浜ぼっけ倶楽部七友会 【代表鈴木直也(鈴政丸)・伊丹義徳(幸栄丸)・マルトホシ水産・佐藤鮮魚店】

E-mail : bokkeclub@gmail.com
電話 : FAX 022-357-2057 (代表 鈴木直也)

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